もくじ
ネイティブは、不定詞の3つの用法なんて見分けていない!
従来の日本の英語教育の複雑な不定詞の教え方
「to +動詞の原形」の形のことを不定詞と呼ぶのですが、
よくある日本の学校の英語教育では、
この不定詞をとても複雑な教え方をしています。
↓以下のような複雑な用法があると教えいてます(覚えなくても大丈夫です)
●名詞的用法 「~すること」
●形容詞的用法「~するための」
●副詞的用法 ① 目的「~するために」
② 感情の原因「~して」
③ 結果「その結果~する」
④ 判断の根拠「~するなんて」
僕は、高校生の時に、
「またこんなに沢山覚えないといけないのか!」と拒絶反応を起こしました。
僕が高校の時の英語の先生は、
例えば、こんな↓短い文を
I’m happy to hear that.
先生:『これは、感情の原因を表す不定詞の副詞的用法なので「~して」という意味です。』
みたいな、非常にややこしい説明をしていました。
僕は「もう意味分からん!!英語、ムリ~!」って思っていました(笑)
しかし、ですね、
そんな英語が苦手だった僕は、その後、
あることに気が付いてから
英語が一気に得意になりました。
「そもそも、ネイティブは、
こんな不定詞の用法なんて、いちいち考えていない」ということに。
ネイティブは不定詞の用法なんて考えていない!
「不定詞に3つの用法がある」と学校では教えられますが、
ネイティブスピーカーは
「不定詞の3つの用法」なんてものは
一切考えずに英語を自由に使いこなしています!
ネイティブに「不定詞の形容詞的用法が・・・」なんて言ったら、
彼らは、「何それ?!聞いた事ないよ」って言います。(マジです)
ネイティブは、
日本の学校で当たり前のように教えられている
複雑な不定詞の用法を一切知りません。
「じゃあ、どうやってネイティブは不定詞を理解しているの?」というと、
彼らは、用法使わず、
非常にシンプルな感覚で理解しています。
今から、ネイティブがどのような感覚で不定詞を捉えているか見ていきましょう。
これを読めば、
あなたも、ネイティブと同じような感覚で、
不定詞を従来の用法なんかに囚われずに、
英語を英語のまま、
シンプルに、より深く理解出来るようになります!
それでは、始めましょう!
ネイティブは、どのような感覚で不定詞を使っているのか?
では、今から
「ネイティブはどのような感覚で不定詞を使っているのか」見ていきましょう!
まず始めに、不定詞の感覚を理解するにあたって、
絶対に知っておいて欲しい感覚があります。
それが、to の感覚です!
不定詞って「 to + 動詞の原形」なので、
to が付きますよね?
まずは、この to の感覚から抑えていきましょう。
to は右向きの矢印 ⇒
ネイティブは、
to を「右向きの矢印 ⇒ 」という感覚で捉えています。
例えば、↓ここに「右向きの矢印 ⇒」が見えませんか?
I go to school.(私は学校に行く。)
I go ⇒ school.
私行く⇒学校
↑ここの部分に、「行き先」の方向性が ⇒ で表されています。
このように、to を、
ネイティブは「右向きの矢印 ⇒ 」として捉えています!(参考:もう迷わない!! to とfor の究極の使い分け感覚)
ここまでOKでしょうか?
ネイティブの不定詞の感覚
では、ここからが本題です
「ネイティブは、どのような感覚で不定詞を使っているのか」を見ていきましょう!
彼らは、不定詞 ( to + 動詞の原形 ) の to も、
「右向きの矢印 ⇒ 」として捉えています。
そして、
彼らは、
その to の矢印 ⇒ を使って、
『足りない情報を、ポンッ!と指し示して補う』
という感覚で不定詞を使っています。
どういう事かと言うと、
例えば、
この文を見てください。
I want something to drink.
何か飲み物が欲しい。
ネイティブは、↑この文を以下のような感覚で話しています。
I want something (何か欲しい)
「なにか欲しい」
っていきなり友人に言われたら、
どう思いますか?
おそらく「なにが欲しいの?」って聞き返すと思います。
話し手も
I want something (何か欲しい。)
これだけだと情報が不十分だと分かっています。
そこで!
不定詞の「足りない情報を、ポンッ!と指し示して補う」
という感覚の登場です!
今から、something 「何か」についての補足情報を補います!
(何が欲しいかというと・・・)
to drink (飲み物が)
という感覚で話しています。
話し手の感覚としては以下のような感じです。
I want something
(何か欲しい。)
”あっ、これだけじゃちゃんと伝わってないな。”
”somethingって、
何が欲しいかというと”
to drink.
(飲み物がね)
という感じで、
「something :何か」という単語に
情報をポンッ!と付加する感覚で話しています。
ここまで伝わっているでしょうか?
基本的に約90%の不定詞が、
この『足りな補足情報をポンッ!と指し示す』という感覚で話されています。(残り10%は後で説明しますね)
では、この感覚が
ちゃんと不定詞の用法に当てはまっているか見ていきましょう!
不定詞は、『名詞』か『文』の情報を補う!
いきなり重要なポイントですが、
不定詞は、
「名詞」または、「文」のすぐ後ろにくっついて、
補足情報をポンッ!と補います。
なので、不定詞は、大きく分けて、
『名詞』の直後にくっついて情報を補うパターンと、
『文』の直後にくっついて情報を補うパターンの
2つのパターンがあります!(大事なポイントです)
今からこの2つのパターンについて詳しく見ていきましょう!
1.『名詞』の情報を補うパターン
1つ目は、
不定詞が、『名詞』の直後にくっついて、
補足情報をポンッ!と補うパターンです。
例えば、
さっき例に上げた↓この文も、このパターンに当てはまります。
I want something to drink.
何か飲み物が欲しい。
something(何か) は名詞です!
なので、
【名詞】something に対して、、
【補足情報】to drink をポンッ!と補っています。
ここまでOKでしょうか?
では、
もう1つ例を上げましょう!
↓【名詞】(補足情報)を見つけてみて下さい!
I have a lot of work to do today.
今日やらないといけない仕事が沢山ある。
【名詞】(補足情報)が見つかりしたか?
では、
正解は、
ここです!
【名詞】work
【補足情報】to do today
↓以下のような感覚で話されています!
I have a lot of work (沢山の仕事があるんだよ)
”どんな work (仕事)が沢山あるかと言うと・・・”
⇒ do today (今日やらないといけない)
work(名詞)の補足情報を、
ポンッ!って補っている感覚、伝わってますでしょうか?
このように、
『名詞』に対して情報を補うのが、
不定詞の役割の1つです。
ちなみに、従来の英語教育では、
この「名詞に情報を補うこと」を、
形容詞的用法と呼んでいます。
形容詞的用法は、
「~するための…」と訳すように教えられますが、
こんな日本語訳を覚えなくても、
ただ「『名詞』の情報を補っている」とさえ思えば、
日本語訳に頼らなくても、
英語の意味を理解出来てしまいます。
なので、
これから不定詞を見たら、
こんな日本語訳は気にせずに、
「ただ情報を補っている」と思ってみて下さい!
では、次に2つ目の
『文』を補うパターンを見ていきましょう!
2. 『文』の情報を補うパターン
2つ目は、
不定詞が、『文』の直後にくっついて、
補足情報をポンッ!と補うパターンです。
さっきは『名詞』だったのに対して、
これは、『文』を言った後に、
ポンッ!と補足情報を指し示します。
例えば、
↓この文いきましょう!
I went to Tokyo to meet him.
彼に会いに東京に行ってきた
この文を、ネイティブスピーカーは、
『文』 < 補足情報 >
という非常にシンプルな感覚で話しています。
この文を、
『文』 < 補足情報 >
に当てはめると、どこだか分かりますか?
I went to Tokyo to meet him.
正解は、これです。
『文』:I went to Tokyo
< 補足情報 > :to meet him
話し手の感覚としては、
まず、
一旦、↓ここまで言います。
I went to Tokyo.
東京に行ったんだよ
しかし、
これだけじゃ、
「何しに東京に行ったのか?」情報が不十分な感じがしませんか?
そこで、< 補足情報 > を後にポンッ!とくっつけるのです。
”何しに東京に行ったかというと”
< 補足情報 > :to meet him
彼に会いにね
といった具合に、
ポンッと、情報をポンッ!と足している感覚で話されています。
伝わっているでしょうか?
ちなみに、学校では、
このように、
「文」の情報を補う不定詞のことを、「副詞的用法」って呼びます。
「形容詞的用法」も「副詞的用法」も、どちらも『補う』感覚
『 ” 文 ” に対して、情報を補うこと』を、
学校では「副詞的用法」っていう呼び方をします。
そして、
『 ” 名詞 ” に対して、情報を補うこと』を
学校では、「形容詞的用法」って呼びます。
「形容詞的用法」「副詞的用法」って、
なんだかとても難しく感じるかもしれないけど、
どちらも根底には、
ただこの ” 補う ” っていう感覚があるだけなんです。
ネイティブたちは、
「形容詞的」「副詞的」なんていう難しいことは一切考えていません。
彼らは、
ただ、「あっ、情報を足そう!」という感覚で、
ポンッ!と不定詞を使って情報を補っているだけなんです!
4種類の副詞的用法も、全て補う感覚で解決!
よくある日本の英語教育では、
↓「副詞的用法には、4種類ある」って教えます(ややこしいですよね)
● 副詞的用法
① 目的「~するために」
② 感情の原因「~して」
③ 結果「その結果~する」
④ 判断の根拠「~するなんて」
でも、
これを読んでいるあなたは、
もう心配いりません!
これらも全部、
シンプルに『補う感覚』で話されているだけなんです!
『補う』感覚に当てはめれば、
こんな4つの用法なんかを気にせずに理解できてしまいます!
ちょっと、証明してみましょう!
以下の4つの文は、
全部、副詞的用法の①~④のどれかです。(あえて、どの用法かは言いません)
● I was relieved to hear the news.
その知らせを聞いて安心したよ。
● He’s grown up to be a famous soccer player.
彼は成長して有名なサッカー選手になった。
● He must be rich to buy a Ferrari.
フェラーリを買うなんて彼はお金持ちに違いない。
● Many people go to Paris to study fashion.
ファッションを学ぶ為に多くの人がパリに行きます。
これら全部、
この感覚↓を意識すれば、用法を気にせずに簡単に読めてしまいます!
以下の4つを、
『メイン(文)』 < 補足情報 >
に当てはめて、考えてみて下さい!
● I was relieved to hear the news.
● He’s grown up to be a famous soccer player.
● He must be rich to buy a Ferrari.
● Many people go to Paris to study fashion.
当てはめれましたか?
では、正解は、
『メイン(文)』の部分は、以下の通りです。
● I was relieved
安心したよ
● He’s grown up
彼は育った
● He must be rich
彼は金持ちに違いない
● Many people go to Paris
沢山の人がパリに行く
これらの文はここで終わってしまったら
何か物足りない感じがしませんか?
そこで to 不定詞を使って
説明不足の情報をポンッ!と足します。
『メイン(文)』 < 補足情報 >
● I was relieved to hear the news
『安心したよ』 <その知らせを聞いてね >
● He’s grown up to be a famous soccer player
『彼は育った』 <そして有名なサッカー選手になった>
● He must be rich to buy a Ferrari
『彼は金持ちに違いない』 < フェラーリを買うなんて >
● Many people go to Paris to study fashion
『沢山の人がパリに行く』 <ファッションを学びにね>
ちなみに、
この文を to の部分を ⇒ に変えてみると以下のようになります。
(※ ⇒ が to だと思って以下の文を読んでみて下さいね)
『メイン(文)』 < 補足情報 >
● I was relieved ⇒ hear the news
安心したよ その知らせを聞いてね
※安心した理由は、これ!⇒ という感じで指し示している感覚です。
● He’s grown up ⇒ be a famous soccer player
彼は育った そして有名なサッカー選手になった
※「彼は育って…どうなったと言うと!⇒サッカー選手」と、ポンと指し示している感覚です。
● He must be rich ⇒ buy a Ferrari
彼は金持ちに違いない フェラーリを買うなんて
※「何でお金持ちだと思ったかというと、、、」
「これが理由!⇒」 と、ポンと指し示している感じです。
● Many people go to Paris ⇒ study fashion
沢山の人がパリに行く ファッションを学びにね
※「沢山の人がパリに行く」
「なぜかと言うと、、、⇒ポン!」と理由を指し示している感覚です。
いかがですか?
どれも『メイン(文)』を言ってから、
ポンッ!と to の矢印 ⇒ で足りない情報を指し示している感じがしませんか?
これからは不定詞をみたら、
『足りない情報を指示して補う』という感覚を持って
見てみてもらえたらと思います。
用法なんて知らなくても理解出来る!
ちなみに、
さっきの4つの文を、
敢えて一般的な学校での教え方で説明すると、
以下のようになります。
● I was relieved to hear the news.「原因:~したので」
● He’s grown up to be a famous soccer player.「結果:その結果~」
● He must be rich to buy a Ferrari.「判断の根拠:~するなんて」
● Many people go to Paris to study fashion.「目的:~するために」
でも、こんな用法よりも大事なことは、
「ポンッ!と情報を補っている」という感覚です。
この感覚さえ分かれば、全て理解出来てしまいます。
4つの用法なんて覚えなくていいのです。
というか、
用法に頼って不定詞を理解しようとすると、
非常に危険なことが起こります。
用法(和訳)で理解するとリスニングが出来なくなる!?
英語の感覚を無視して、
用法(和訳)で英語を理解しようとすると、
様々な弊害があります。
いちいち「これはどの用法なのかな?」
と考えないといけないのは勿論、
最大の欠点は、
「文を読み返さないといけない」ということです。
以下のような
非常に効率の悪い流れで読まなければなりません。
(こんな読み方、絶対にしてはいけませんよ)
例えば、↓この文を読みたかったら、
I went to Tokyo to see my friend.
① いったん文を全部見る。
I went to Tokyo to see my friend.
② 【 】の部分が副詞的用法の「目的:~するため」だと気づく。
I went to Tokyo 【to see my friend.】
③【 】の部分を「~するために」と訳してもう一度読む。
【to see my friend】 友達に会うために、
I went to Tokyo 私は東京に行った
このように、
ネイティブの感覚を無視して、
用法(和訳)に頼って理解しようとすると、
読み返さないと理解することが出来ません。
まぁ、このくらいの短い文だったら、
読み返し無しでも理解できるかもしれませんが、
長い文になると、確実に読み返してしまいます。
多くの人が陥ってしまっているが、
「読むことは出来るけど、
リスニングになると全く理解出来ない」という状態です。
僕は、そうなってしまっている人を沢山見てきました。
この原因の多くは、
英語の感覚を無視して、
用法(和訳)に頼って英語を理解しようとしているからです。
僕は、これを学習者のせいではなく、
日本の英語教育の弊害だと考えています。
やはり重要なのは、
【ネイティブの感覚を知る】ということです。
逆に言えば、感覚さえ掴めれば、
英語を簡単に、話したり、聞いたり、読んだり出来るようになるのです!
不定詞なんて、本来は簡単なもので、
文や、名詞を言った後に、
「あっ、情報が足りないな」と思ったら、
ポンと「to~」って自由に情報を足してやればいいだけなんです。
不定詞って、本来はシンプルで便利なものなんです!
「これは、〇〇用法で…」みたいな、
訳の分からないことを考える必要は、一切ないし、
そんな用法なんて考えていたら、
英語をスムーズに理解出来なくなってしまいます。
不定詞の感覚が分かれば、構文なんて覚えなくていい!
不定詞の「補う感覚」が分かると、
不定詞を含む構文(too ~ to…や It…to~ など)を
日本語訳に頼らず、
英語を英語のままで簡単に理解出来るようになります。
どいういうことか、今から説明していきますね!
ネイティブにとって、too ~ to …構文なんてない!
例えば、
こんなフレーズ↓、見たことあるかと思います。
too ~ to … (~すぎて…できない)
too ~ to… 構文と言われるやつです。
まぁ、これを丸暗記すれば、
理解できるとは、思うのですが、
暗記してしまうと、
ある欠点があります。
それは、
さっきの副詞的用法と同じく、
「読み返さないといけない」ということです。
例えば、この文を見て下さい。
Tom is too fat to wear the jacket.
トムは、太りすぎてそのジャケットを着ることが出来ない
最初からこれが too ~ to 構文だと分かっていれば、
読めてしまうと思うのですが、
しかし!
もし too ~ to構文だと気づいていない場合は、
Tom is too … の時点では、
まだ too ~ to … 構文だと分からず、
Tom is too fat to wear…
まで来て、やっと、
「あっ!too ~ to … 構文だ!」って分かる訳です。
しかし、
そう思った時には、
リスニングでは、既に最後まで文が読み終えられています。
Tom is too fat to wear the jacket.
「too ~ to…(~すぎて・・・できない)」
と訳そうとしても、
「too~」の「~」の部分には、
リスニングでは、もう戻ることが出来ないんです!
つまり、
「too ~ to … (~すぎて…できない)」と、
和訳で考えていると、
リスニングでは理解出来ないということです!
「じゃあ、どうやって読み返さずに、
ネイティブスピーカーはこの構文を理解しているのか!?」
今から、
“正しい” 理解の方法を
一緒に見ていきましょう!
まず、非常に大事なポイントは、
ネイティブにとって、
構文なんてものは、存在しないんです!
そこには、
シンプルな英語の意味と感覚があるだけで、
たまたまよく使うパターンを、
構文と呼ばれているだけなんです。
どういう事かと言うと、
例えば、まずは、
この文を途中まで、そのまま読んでみましょう!
Tom is too fat.」←ここまで、そのまま読む
(トムは太り過ぎている。)
ここまでOKですよね?
では、ここからが大切です!
「~すぎる」ということは、、、
いいですか?
何かの基準よりも大きいということですよね?
気づきましたか??
そうです!
その基準が何か ( 足りない情報) を、
この後、不定詞で指し示す必要があるのです。
Tom is too fat ←『メイン(文)』
トムは太り過ぎている。
”何を基準にして太り過ぎているかと言うと”
⇒ wear the jacket.(補足情報)
そのジャケットを着るにはね
(※ ⇒ をtoだと思って下さい)
だから綺麗な日本語に訳すと、
「トムは太りすぎてそのジャケットを着ることができない」
という意味になるのです。(理解できたなら、ムリに日本語に訳す必要ありません。)
なので、 too ~ to … (~すぎて・・・できない)
という構文があるんじゃなくて、
正しくは、too~って言ったら、
自然と補いたくなって to~って補っているだけなんです。
構文って実はとってもシンプルな型なんです!
もう1つ見てみましょう!
ネイティブにとって、It…to~構文なんてない!
もう一つ。
次の文を見て下さい。
It is so difficult to pass the exam.
その試験に合格するのは、とても難しい。
「It ~to…構文」とかって呼ばれるやつです。
これも、よくある学校では、
「it は形式主語」って小難しい説明をされて、
「…することは~である。」という和訳を
覚えるように言われます、
しかし!
これも、学校のやり方で和訳にで頼ると、
読み返さないと理解出来ません。
では、今から
先ほどと同じように、
ネイティブの感覚で読んでみましょう!
まずは、そのまま直訳で途中まで読んでみて下さい!
It is so difficult.」←ここまででストップ
(それは、とっても難しい。)
って言われたら、どうおもいます?
おそらく、
「え?何がそんなに難しいの?」
って聞きたくなりますよね?
もうOKですよね?
そこで、不定詞を使って補うのです!
It is so difficult. 『メイン(文)』
それは、とっても難しい。
”何がそんなに難しいかというと”
to pass the exam. ←<補足情報>
その試験に合格することはね
ちなみに、
この構文の it には、
「形式主語」というお堅い名前がるのですが、
「it:それ」が何を指しているかを、
ただ不定詞で補っているだけなんです。
やはり、ネイティブスピーカーの頭の中には、
形式主語の it … to 構文なんてものは無く、
あるのは、シンプルなこの感覚だけです!
『メイン』 < 補足情報 >
「It ~ 」と言って、
「あっ、足りないな」と思って、
ポン!と「to ~」って補っているだけなんです。
伝わっているでしょうか?
名詞的用法だけは、「補う感覚」には当てはまらない
さて、ここまで不定詞の「補う感覚」について説明してきました。
約90%の不定詞がこの「補う感覚」で話されています。
「では、残りの10%は何か?」というと、
実は、名詞的用法だけは、
この「補う感覚」に当てはまりません。
最後に、「ネイティブはどのような感覚で、
この名詞的用法を使っているか」を見ていきましょう!
名詞的用法は、ターゲットを指し示す感覚
名詞的用法は、
学校では「~すること」という意味で教えられるのですが、
ネイティブはこれを、
「ターゲット(意味のカタマリ)を
to の矢印 ⇒ でポンッ!と指し示す感覚」
で使っています。
例えば、
To pass the exam is not so easy.
あの試験に通ることは簡単じゃない。
この文の場合は、
「あの試験に通ること」というターゲット(意味のカタマリ)を
ポンッ!と to の矢印 ⇒ で指し示しています。
ちなみに、
このように to 不定詞を主語にすると、
少し硬いフォーマルな印象になり、
日常的会話ではあまり使われません。
日常会話では It…to ~ を使った言い方が多いです。
It is not so easy to pass the exam.
もう1つ、
別の文見てみましょう!
I like to play video games.
テレビゲームをするのが好きです。
この文も同様に、
「ターゲットをポンッ!と指し示す感覚」で話されています。
I like
私は好きです
(何が好きかって言うと、、、)
⇒ play video games
テレビゲームをすることが
という感覚です。
伝わったでしょうか?
ではでは長くなりましたが、
今日はここまでになります。
これから英語を読んだり話したりする時は、
是非、これらの不定詞の感覚を思い出して見てみてください。
きっと、シンプルに、より深く、
英語を英語のままで理解できると思います。
これを読んでいるあなたの英語ライフが
より充実することを心から祈っています!
最後まで読んで下さり、
ありがとうございました。
TZ(てぃじー)
あわせて読みたい関連記事
● 【構文は暗記しちゃダメ!?】ネイティブ流、新しい構文の考え方
● もう迷わない!! toとfor 究極の使い分け感覚
● 【知らないと損する!?】英語で一番大切な感覚とは
P.S.「もっと多くの人に暗記ではない、本物の英語を知って欲しい…」
そんな思いで『ネイティブの感覚を身に付ける』
全30日間の無料のオンライン講座を始めました!!
「ネイティブのような英語感覚を身に着けたい!」
「英語を英語のままで理解したい!」
「自由に英語を話せるようになりたい!」
「”ネイティブの感覚”という新しい視点から英語を学んでみたい!」
「昔学んだ英語を、使える英語にしたい!」
「暗記じゃない新しい方法で英語を学びたい!」
そんな方に、もってこいの無料オンライン講座です!
30日間、ほぼ毎日メール講座が届きます。
1日たった5分間、
好きな時間にメールを読むだけで、
30日後には、ネイティブのような英語感覚が身に付きます。
受講した方々から頂いたご感想の抜粋です。
●「スピーキングやリーディングが飛躍的にやり易くなりました!」
●「ネイティブの英語感覚を知って、何度も目から鱗が落ちました!」
●「英語を英語のまま感覚的に理解出来るようになりました!」
●「今まで上がらなかったTOEICスコアが一気に100点UPしました!」
●「英語の捉え方が180度変わり、以前よりも遥かに英語が身近に感じるようになりました!」
等など、沢山の嬉しいコメントを頂いております。
有難いことに、
2021年2月現在で、約6600名の方にご参加いただき、
大変盛り上がっています!!(システムの都合上、後もう少し人数が増えると締め切る可能性があります)
ご興味のある方は、是非お気軽にご参加ください!
ご参加は以下のフォームからできます!
いつでも簡単に配信停止(退会)できます。お名前はハンドルネームでもOKです。
toを使う時、ネイティヴの感覚を知りたいと思いました。
I’m happy to be here.
1.私は幸せです、ここにいられてね。
2.私は幸せの気持ちで、ここにいます。
1の感覚だと思うのですが、どうでしょうか?
かごさん
1ですね!
私は幸せです⇒ (その理由は)⇒ここにいられ
ってな感覚なので
毎回楽しく拝見させていただいてます。
不定詞のto、とても分かりやすかったです。ありがとうございます。
もう一点、気になることがあります。
【否定の不定詞】、この感覚がまだつかめません。
1. I’ve determined to not see him again.
2. I’ve determined not to see him again.
「私は、もう彼に会わないことを決めた。」という文章にしたい場合は、どちらが正しいですか?
【否定の不定詞】を具体的にネイティブの感覚で教えてください。
他の例文も含めて解説して頂ける有難いです。
この記事最高に分かりやすいです。
わかりやすーい(*≧∇≦)ノ
スッキリしました~!
こんなにためになる英語を今まで見たことありません
ありがとうございます。
質問なんですが、toは日本人の言う「〜用法」とは考えず補う言語とありましたがたとえば
I’m looking forward to seeing you.
は私は楽しみにしている(あなたに会うのを)と名詞的用法だと分からなければ前置詞toが必要になるのですが、この場合ネイティブやスラスラ話せる人はどのように考えているのでしょうか?
この考え方本当にためになります!ありがとうございます
返り読みしない方法をずっと考えていました
同じto を使う文でも
I’m looking forward to doing ~
だったら
lookは目を向ける
forwardは前方とか将来という感覚があるので
I’m looking forwardで
「私は将来を見ています(将来のことを考えています)」
そしてlookの目を向ける方向をtoの矢印⇒の感覚で表し
(look at と似たような使い方)、
to の後には未来で起こっていることが来るため
動名詞のdoing~( ~すること)になっている
という文で解釈できるから
「今からもう未来のこと想像しています」
→~することを楽しみにしてる
というイメージでよろしいでしょうか?
マコトさん
コメントありがとうございます。
>I’m looking forwardで
>「私は将来を見ています(将来のことを考えています)」
>そしてlookの目を向ける方向をtoの矢印⇒の感覚で表し
>(look at と似たような使い方)、
>to の後には未来で起こっていることが来るため
>動名詞のdoing~( ~すること)になっている
>という文で解釈できるから
>「今からもう未来のこと想像しています」
>→~することを楽しみにしてる
>というイメージでよろしいでしょうか?
まさにおっしゃる通りで、
ネイティブはそのような感覚で捉えていると考えられます。
この記事を読まれただけで、
そこのことに気づかれたのは素晴らしいと思います!
きっと他の表現も、今されたのと同じような解釈で
理解出来るものがたくさんあるので、
是非色々見つけていって欲しいと思います。
見つけるたびにマコトさんの英語の感覚が磨かれていくと思います!
ポイントは、ネイティブは不定詞のtoも前置詞のtoも
どちらも同じように「⇒」と捉えているということです。
いつも大変役に立つお話、
ありがとうございます。
面白かったです〜♪
また、
最近の日本語の
「〜過ぎる(人、モノ、コト)」
の心地よくなさが把握出来ました。
過ぎるとは、本来は
自然でない、
心地よくない状態を
気付かせるための言葉
なのかもしれませんね♪( ´▽`)
素晴らしい記事をありがとうございます。
受験生なのに英語が苦手で、勉強するたびに頭が混乱してる状態でしたが、目から鱗でした。
もっと早くこの記事を目にしていれば……
そして本題なのですが、補足的な役割を果たしているto不定詞といったものが、文頭でTo play tennis is…のように主語として使われていることがありますが、このような使われ方をしている時のto不定詞には補足の意識はないのでしょうか?
わかりづらい質問で申し訳ありません…
ぐりこさん
コメントありがとうございます!
>文頭でTo play tennis is…のように主語として使われていることがありますが、
>このような使われ方をしている時のto不定詞には補足の意識はないのでしょうか?
その通りです!
俗に言う名詞的用法(~すること)の時は、
補足的な感覚ではなく、
名詞になる部分を「指示している」感覚で話されています。
To read the book is~
⇒この本を読むことはね~
この記事のおかげでto不定詞の見方が変わりましたありがとうございます
初めまして!
記事を読んでto不定詞について理解しました!
しかし、まだ理解できないものがあります。
私が使っているテキストに載っている問題で、
Ms.Banks’ plan is to go to the lake tomorrow.
バンクスさんの計画は、明日その湖に行く事です。
この文章はどこで→にして区切ればいいかわかりません。
教えて頂けたら嬉しいです。