もくじ
日本語にはない、数えない名詞(不加算)という概念
water(水)は、数えられない名詞(可算)というのは納得できるけど、
money(お金)が数えられない名詞(不可算)というのは、
納得いかない人も多いんじゃないでしょうか?
だって「お金」って明らかに数えますよね?
このように、
数えられる名詞(可算名詞)、数えられない名詞(不可算名詞)
という英語のルールがを聞いたことがあるかと思います。
実は、これ
日本人にとってはとても難しい概念です。
日本語にはない考え方だからです。
ちなみに、日本語は基本的にどんな物でも数えます!
水(water)でも”~杯”などを使って
1杯、2杯、3杯・・・と数えますし、
他にも
”~個、~台、~人、~枚、~匹など”をつけて
日本語は何でも数えます。
一方、
英語には、これらの”~個、~台~匹など”にあたる言葉はありません。
そこで英語独自の
『数えない名詞(不可算名詞)』という
日本語には無い考え方が存在します。
どのような概念か見ていきましょう!
これを読めば、「なぜお金は数えない名詞なのか」が分かるのは勿論、
どんな単語でも加算名詞か不可算名詞かを自分で判断出来るようになります!
基本は「ハッキリしているか」or「ボンヤリしているか」
数える名詞、数えない名詞を一言で説明すると
『ハッキリしているので、”数”で考えるか』
or
『ボンヤリしているので、”量”で考えるか』
という英語独自の考え方です。
なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、
基本的な考えさえ分かれば、簡単です。
詳しく見ていきましょう!
ハッキリした形で、「数」で考える=数えられる名詞(可算名詞)
ネイティブスピーカーにとって、
数える名詞(可算)は「ハッキリした形のもの」です!
このようなハッキリした形のものは、
簡単に「いち、にい、さん…」と数えることができます。
このように『形がハッキリしていて、
数で考えれるもの』が、数える名詞(可算名詞)です!
例えば、
dog(犬), boy(少年), teacher(先生),
book(本), car(車), camera(カメラ) など
形がハッキリしていますねよ?
なので、このようなものは、
数えれる名詞(可算名詞)なんです!
ここまでOKでしょうか?
さて、本題はここからです。
日本語にはない、
数えられない名詞(不可算)についてお話します。
ボンヤリしていて『量』で考える=数えられない名詞(不可算名詞)
一方、
数えられない名詞(不可算名詞)は、
雲のようにボンヤリしているのもです。
ボンヤリしていて「いち、にい、さん…」と数えられないので、
「量」で考えます!(重要)
例えば、
↓以下のような単語ってハッキリした形をイメージすることってできますか?
抽象的なもの
information(情報)、advice(助言)、news(知らせ)、damage(損害)、homework(宿題)、work(労働)、truth(真実)、wealth(富)、beauty(美)、intelligence(知性)など
感情を表すもの
love(愛)、anger(怒り)、happiness(幸福)、fun(楽しみ)、hate(憎しみ)など
学問
mathematics(数学)、science(科学)、physics(物理学)、history(歴史)、psychology(心理学)、literature(文学)など
これらはハッキリした形がイメージ出来ませんよね?
なのでこのようなものは、
ボンヤリしたものなので、数えない名詞(不加算名詞)になります。
なんとなく数えない名詞(不加算名詞)の感覚が掴めてきたでしょうか?
では、今から、
「ネイティブの数えない(不可算)の感覚」を
3つの特徴に分けて、詳しく見ていきましょう!
数えられない(不可算)名詞の3つの特徴
1.液体、気体、粉 ⇒ 形がハッキリせずボンヤリ(不可算)
1つ目として、液体や気体、粉状のものは、
形がハッキリしていないので全て数えない不可算名詞になります!
液体:water(水)、juice(ジュース)、coffee(コーヒー)、oil(油)など
気体:air(空気)、smoke(煙)、gas(ガス)、steam(蒸気)、wind(風)など
粉:sand(砂)、dust(ほこり)、sugar(砂糖)、salt(塩) など
この辺はOKかと思うのですが、
大丈夫でしょうか?
では次、行きましょう!
2.「集合全体」を表す言葉⇒形がボンヤリなので数えない名詞(不可算)
さて、ここからは、
「なぜ家具は数えないか」、「なぜお金は数えないのか」を見ていきましょう!
結論から言うと、
物をまとめた言い方、「集合全体」を表す言葉は、
ハッキリした形がイメージ出来ないからです。
「集合全体」を表す言葉とは、
日本語で言う「〇〇類」みたいな感じのイメージです。
例えば、「clothing 衣類」は数えない名詞(不可算)です。
なぜかと言うと、
「衣類」というのは、
「シャツ、スカート、ズボン、コートなど」を、まとめた言い方(集合全体)だからです。
ちなみに、shirt(シャツ)や skirt(スカート)、pants(ズボン)、coat(コート)などは、
全て数えられる名詞(可算)です。
なぜ「furniture 家具」は数えない(不可算)名詞なのか?!
「家具」って日本人からしたら数えれそうな感じがしますが、
実は、英語の「furniture」の意味は、
日本語の「家具」とは若干異なります。
確かに、furnitureって「家具」って訳されますが、
本当は、「家具”類”」っていうニュアンスなんです!
なので、furniture は、
「椅子、机、棚、ベッドなど」をまとめた集合全体なんです。
なので、ネイティブにとって「furniture 家具(類)」は、
「抽象的でボンヤリしたイメージ」なのです。
ここまでOKでしょうか?
同じ理由で、
↓以下も、「集合全体」を表すので数えない(不可算)名詞になります。
equipment(備品類、用具類)、baggage/luggage(荷物類)、jewelry(宝石類)など
お金はなぜ不加算名詞なのか?
では、お金がなぜ数えない名詞(不可算)なのか考えてみましょう。
まず、
bill(お札)や coin(硬貨)ってハッキリイメージ出来ますよね?
なので bill(お札)と coin(硬貨)は数える名詞(可算)です。
では、money(お金)をイメージしてみてください。
「お金のイメージ」ってbill(お札)や coin(硬貨)じゃないですか?
気づきましたか?
そうです!
その通りで、さっきの furniture(家具)とかと同じように、
money(お金)ってbill(お札)やcoin(硬貨)をまとめた「集合全体」なんです。
なので、ネイティブにとって、
momey(お金)ってボンヤリしたイメージだから、
数えない名詞(不可算)なんです!
伝わったでしょうか?
3.切っても大丈夫なものは数えない名詞(不加算)
3つ目の特徴として、
数えない名詞(不可算)は、切っても大丈夫という特徴があります。
「切っても大丈夫」ということは、
ネイティブにとって、「形がハッキリしていない(ボンヤリ)」の不可算の感覚なのです!
逆に言うと、
数える名詞(可算)は、切ったらダメになります。
例えば、
bread(パン)って数えれそうな気がしますが、
bread(パン)って切ってもパンですよね?
なのでbread(パン)は、
ネイティブにとって形がハッキリしていない不可算名詞の感覚なんです。
同じ理由で、paper(紙)、cheese(チーズ)、wood(木材)などは
数えない名詞(不加算名詞)です。
可算名詞と不可算名詞の両方になるもの(water でも数える名詞になる時もある!)
さて、ここからはより高度なネイティブの感覚を見ていきましょう!
ここまで「この単語は可算!」「あの単語は不可算!」というように、
「可算」「不可算」をキチンと分けてきましたが、
ネイティブは、「この単語は加算!」というように1つずつ覚えている訳ではありません。
彼らは感覚さえ合っていれば、
同じ単語でも加算名詞で使ったり、不可算名詞として使ったりします。
例えば、
スイカ ( watermelon ) は
可算名詞か、
不可算名詞かどちらでしょうか?
正解は、、
実は、これ、
どちらにでもなるんです!
例えば
「買い物でスイカを2つ買った」
という場合は
I bought two watermelons.
と数える名詞としてスイカ(watermelon)を考えます。
「2個」って、スイカを「数」で考えているので、
数える名詞(可算)の感覚です。
それに対して、「今朝、スイカを食べました。」というときは、
I had some watermelon this morning.
この場合はネイティブは、不可算名詞としてwatermelon(スイカ)を考えます。
何故かと言うと、
普通、スイカって何玉も食べないですよね?
1玉も食べたらお腹ピーピーになっちゃいます。
なので食べるために切り分けた瞬間から
スイカを「量」として捉えています。
だから「スイカを食べた」という時は、
ネイティブにとって数えない名詞(不可算)の感覚の方がしっくりくるんですね。
ようは、
「この単語は加算」、
「あの単語は不加算」と決まっているのではなく、
話し手が、その単語を、
ハッキリした形で「数」のイメージで捉えているか、
ボンヤリした形で「量」のイメージで捉えているかで決まっているんです。
他にも、分かりやすい例だと、
感覚さえ合っていれば、water(水)でも、
数える名詞として使うことがあります。
例えば
レストランとかだと普通に
Two waters, please.(お冷2つ、お願いします)
って話し言葉でネイティブは言ったりします。
(文法的には two glasses of water ですが、
それだと長いので、話し言葉では two waters って言ったりします)
なので、そんなに難しく考えずに
「数えているな」と思うときは加算で、
「量だな」と感じるときは不加算で
くらいのつもりで気軽に自由に使ってみて欲しいと思います。
同じ単語でも、可算か不可算で意味が変わるもの
最後の仕上げに、
同じ単語でも「可算で使うか」「不可算で使うか」で意味が変わるものもあります。
(この辺が分かればかなり高いネイティブの感覚です!)
例えば、
room は、「可算で使うか」「不可算で使うか」で意味が変わります。
「ハッキリした形のイメージ」の可算名詞として使うと、
ご存知、「部屋」という意味になります。
「部屋」って形がハッキリしていて、
1部屋、2部屋と数えるので、加算名詞の感覚です。
では次に
room をボンヤリした形イメージの不可算名詞として使ってみましょう。
すると、room は「空間」っていう意味に変わります。
ほら、「空間」って形がボンヤリしていて数えることが出来ない、
まさに不可算の感覚ですよね?
このように、同じ単語でも「可算で使うか」「不可算で使うか」で意味が変わったりするものもあります。
いかがだったでしょうか?
このように考えれば、
いちいち「この単語は数える、これは数えない」
といった丸暗記は無くなると思います。
また、初めて見た単語でも自分でどちらか判断が出来るようになります。
数えるか、数えないかで迷った時は、
是非この感覚を思い出してもらえたらと思います。
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前置詞三年、冠詞10年、
それ以上かかっています。
切れる単語はuncountableというご説明に
雲が晴れたおもいです。
ありがとうございます。
今はwillとbe going toの使い分けに苦戦しています。近未来でも、formalでin detailの場合はwill
を使うとか、if節を使う場合、willとbe going to
では違いが出る場合とかです。
中学の時、お金が数えられない名詞になるのが、どうしても理解できませんでした。
1枚、2枚ってかぞえられるやん!って。
今までもそうでした。
お金もいろんなイメージが出来てしまうので、量で考えるのですね。
ほんとに分かりやすかったです!
完璧に理解しました!
本当によくわかりました。
全くわからなかったのに、これを読んだだけで完璧にわかりました!
助かりました!受験勉強に役立ちました!
ありがとうございました!
とても分かりやすい説明だと思いました。
私のブログ記事でリンクさせていただきました。
初めてのコメント失礼いたします。
とても分かりやすい説明で、
今までちんぷんかんぷんだった数えられる名詞・数えられない名詞が
理解することが出来ました。ありがとうございます。
言語の理(ことわり)を見抜く力、本質を捉える力、おみそれいたしました。
数えられる名詞と数えられない名詞を、切れるか切れないかで決めるのはわかりやすかったです。
これからも、いろいろ教えてください。
お金やパンがどうして数えられないのか理解できませんでした。今日やっと理解できてすっきりしました。なるほど、なるほど、助かりました。ありがとうございます。
とてもわかり易かたです。
ありがとうございました。
お見事です、こんなにわかりやすい説明は
ありませんでした。
こういう説明ができる方は英語にかぎらず、
伝え方がお上手なんだと思いました。
いや、ほんとにお見事です。
飴は可算/不加算両方いけそうだけど金太郎飴󠄀は不可算名詞という理解で良いのでしょうか?
Two waters, please. で、いいんですね!
たしかに、日本語でも、水をコップに2杯ください、なんて言わずに、水を2つお願いします、って言いますもんね!
ありがとうございます!